一般社団法人 大阪倶楽部

定例午餐会

第3453回2月12日(水)
講演12時30分

求道の越境者・河口慧海のチベット潜入経路をさぐる

ルポライター、登山家
根深 誠 氏

1947年青森県生まれ。明治大学農学部を卒業、同大学山岳部OB、日本山岳会会員。74年よりヒマラヤ登山を続け、未踏峰6座初登頂を達成。また、84年アラスカ・マッキンリーで消息を絶った植村直己氏の捜索に参加した。故郷津軽の自然を愛し、白神山地のブナ林伐採に対し反対運動を立ち上げ、93年の世界遺産登録への道筋を開いた。著書に「ブナ原生林白神山地を行く」「求道の越境者・河口慧海」等多数。仏教の原典を求めてチベットに潜入した河口慧海(1866~1945)は、ネパール北西部の国境の峠を越えてチベットに入った。しかしこの経路は慧海の著作には記述されず謎に包まれていた。30年に及ぶ現地調査を経て峠越えの謎を解明するに至った。なぜ解明できたのか詳細に解説する。