一般社団法人 大阪倶楽部

定例午餐会

第3461回4月9日(水)
講演12時30分

デジタル政策の課題と展望

読売新聞東京本社 編集委員
若江 雅子 氏

1988年読売新聞入社、92年から東京社会部、14年から現在まで編集委員。19年情報セキュリティ大学院大学修士課程修了(情報学)。主著に「膨張GAFAとの闘い デジタル敗戦 霞が関は何をしたのか」、執筆分担では「国境を越えて伸ばされる手にどう対処するかージオフェンス令状とガバメントクラウドを題材に」(指宿信・板倉陽一郎編「越境するデータと法」)など多数。個人情報保護法や電気通信事業法の見直しなど、日本のデジタル政策は、AIとビッグデータ時代の課題に対応できていない。各国政府は自国民のデータを海外の巨大IT企業から守るため巨額の制裁金制度を用意するが、日本には存在しない。デジタル庁は、自治体のもつ日本人の個人情報を米国のクラウド事業者に委ねようとしているが、経済合理性からも安全保障上も課題がある。これらの背景には何があるのか考察する。